【作家ステートメント】
1988年五島市福江町生まれ
菅雄嗣は絵の具を削ぐ行為と素材の物質性に着目し、モノトーンのスタイリッシュな世界観に満ちた独自の絵画的実践を追求している。削ぐことによって描き出すという逆説的な手法は、想像上の「Liminal space」で飛躍的な発展を遂げた。油画に対する批評的態度を軸に、メディウムの自律性を問い掛ける画家は、大胆な削ぎのストロークによって創出された平面構成を提示する。また、近作では同一パネル上に異なる下地を施して、削いだ絵の具をカンバス側に載せて「削ぎ」と「描画」を対比させたLiminal paintシリーズをてがけています。語源となる「Liminal」とは境界が曖昧な様であり。まさに描く手法は違えどイメージがシームレスに繋がる様を表現しています。 今回のモチーフは対馬の猟師からお譲りいただいた雄鹿の頭蓋骨を描いてます。似た形の二つの形態が異なる手法で描かれてるのをお楽しみください。
【略歴】
2014 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
2017 東京芸術大学大学院美術研究科修士課程油画専攻修了
Solo Exhibition
2023 「liminal」mahokubota gallery 東京
Group Exhibition
「アートセッション」 GINZA TSUTAYA ginza six 6階 アトリウム 東京
「Post landscape」 ASTER 金沢
Award
2017 齋藤精一賞 第4回CAF賞 東京
2014 -15 第一回芸術支援プログラム 神山財団
2014 ワンダーウォール賞、トーキョーワンダーウォール公募2014
2013 2013年 ホルベイン賞 GEISAI#19 東京